帰ってきた僕らのウルトラ冒険少年画報 (8)

映画「シン・ウルトラマン」を観ました。

遅ればせながらやっとこさ、映画「シン・ウルトラマン」を観ました。
今回はお約束通り、その感想を書いてみたいと思います。

正直言って楽しかったです。楽しませていただきました。
架空の出来事を徹底して現実的に描いてみせた「シン・ゴジラ」と違い、「シン・ウルトラマン」では外星人(つまりウルトラマン)が登場して禍威獣(かいじゅう)と戦ったり、別の外星人(ザラブやメフィラス)が日本政府と接触して交渉したりする、そんな現実離れした世界のお話なのです。現実ぽさは貫かれていますが、要するにエンターテインメント性豊かな、「愛」がテーマの作品だったのです。だから肩の力を抜いて、ニヤニヤしながら存分に楽しませていただきました。

ストーリーは、テンポ良くスピーディーに展開して行きます。まるで聴き惚れてしまう落語みたいな軽妙な語り口です。次から次へと繰り広げられるエピソードには、かつての「ウルトラマン」のエキスがありとあらゆる逸話なども含めてギュギュッと濃縮されていて、練られた脚本の妙に敬服しました。
映像も素晴らしかったです。「こんなシーンが見たかった」と思う様な「絵」が随所にあって、その中でも一番印象深かったのは、地球に降り立ったばかりのウルトラマンが初めてスペシウム光線を発射するシーンです。その一連の描写は、今まで数限りなく光線発射シーンを観て来た私にもまったく新鮮に映り、秀逸な演出だったと思います。

かつて、多感な少年期に最初の「ウルトラマン」と出会い(出会ってしまい)、夢中になって同じ時を過ごして来た方々が今回作り手となって、「シン・ウルトラマン」を届けてくれたわけですが、そんな老年期を迎えつつある私達に、良い「冥途の土産」が出来ました。
「シン・ゴジラ」を観て共に熱く語った同年代の友人達はすでにこの世に存在しませんが、この映画を観た感想を是非とも聞きたかったです。

「帰ってきた僕らのウルトラ冒険少年画報 (8)」への2件のフィードバック

  1. ○○の土産って…早い早い!!
    まだまだたくさんの楽しみがあります。
    これから先もブログ書いて欲しいです!!
    楽しみにしている読者の為に…私もその中の一人なのでお願いしますねー笑
    ウルトラマン楽しかったようで…良かったですね。でもブログの続きが読めなくて残念でした…笑
    次回楽しみにしてますね!!

    1. コメントありがとうございます。
      映画監督 川島雄三の名と共に知られる「さよならだけが人生だ」と言うフレーズがあります。元々は中国の詩人 于武陵の詩を井伏鱒二が翻訳したものらしいのですが、以前からこのフレーズの意味をあれこれ考たりしてました。
      歳を重ねるごとにその意味は言葉そのままに、響いてくる気がします。

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