新人作家時代の素描 (1)

興味のない方もいらっしゃるでしょうが、今回から私のデビュー当時の作品紹介を含むあれこれを書いてみようと思います。

大学在学中私は漫画のサークルに属しており、すでに作家として活躍中のOBの担当だった方に、集英社週刊ヤングジャンプ編集部に配属されたばかりの若い編集者さんを紹介していただきました。
「それじゃあ、一緒に頑張っていきましょう。」という事になり、アドバイスを受けながら誌内の新人漫画賞を目指して描き上げた一作が「プライベート・ミーティング」というタイトルの作品でした。

これはそのトビラ絵で、お気づきの方もいらっしゃると思いますがビートルズのレコードジャケットのパロディです。
主人公(レコード部分のキャラクター)が大きな問題に直面した際クラスメイトの様相で出現した四人(ジャケット部分のキャラクター達)。
実はこの四人は主人公の内なる四つの人格が具現化したもので直面した問題解決の最良の道を探るべく、主人公を置き去りにして大論争を繰り広げていくという内容です。
本来ならサイコサスペンス風な味付けとなるはずのお話ですが、前述した編集者さんがそういう分野を好まなかった結果、全編コメディタッチという自分としては少々不本意な形で完成に至りました。

結果、この「プライベート・ミーティング」は1982年7月期の月例新人賞 佳作をいただく事となるのです。

掲載はされませんでしたが、実質これが私のプロの作家としてのスタートでした。

お問い合わせのお返事

H・Tさんメールありがとうございます。
作品のタイトルは「カゴメ」です。
他の方からも数件お問い合わせをいただいていますので、急遽来週からブログ上で初期の作品について書いていく事にしました。その一つとして「カゴメ」についても解説していきたいと思います。
よろしかったらご覧ください。