リアリティー回想記 「夢十夜」

もともとは創刊される予定の総合誌用読み切り漫画として依頼されたものが中止となり、スライドする形で週刊ヤングジャンプ月一シリーズ「リアリティー’88」の最初の作品として掲載される運びとなった事を覚えています。
かねてより夏目漱石の「夢十夜」、特に「第三夜」とラフカディオ・ハーン(小泉八雲)の「骨董」の中の「常識」という話を映像化(漫画化)してみたいという願望がありました。担当編集者との打ち合わせで「夢十夜」をやってみてはと承諾をいただき、ネームにとりかかりました。

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単行本「リアリティー」回想記

「リアリティー」が電子書籍化されたこの機会に、収録作品の一話一話を当時を思い出しながら解説していきたいと思います。
まず単行本「リアリティー」は1987年に始まった週刊ヤングジャンプの月一シリーズ連載「リアリティー’88」の作品を中心に構成されています。
以下「リアリティー’88」の作品リストです。(順不同)
「夢十夜」 「学校の怪談」 「わたしたちの町」 「塊(かたまり)」 「高野聖」 「橋」 「サトル」 「陽炎の女」
このうち「橋」 「陽炎の女」は未収録になりました。

次回から一作品ずつの解説を試みます。