『悪夢十夜第四夜 遠足』が未だ完結せず、随分と長編になってしまっている問題
今回は、先週で五十九回目を数えても尚完結していない『遠足』について、何故にそうなってしまったのか、反省の意味を込めつつ少し書いてみたいと思います。
『第二夜 仮面』は二十九回、『第三夜 流星群の夜』は追記した新しいエンディングを含めて二十七回、今までで最長であった『第一夜 タイムカプセルの夜』にしても、もう一つのエンディングを含めても四十一回でした。
果たして‥『第四夜 遠足』は、どうしてここまで長くなり、未だ完結していないのか?
おそらくですが一番の原因は、私の頭の中にあるお話を表現しようとする時、絵(漫画)で表現していくのと、文字(文章)で表現していくのとでは、勝手が違うからだと考えます。
漫画は省略です。漫画は、一枚一枚の絵の表現に盛り込まれた情報で、かなりのものを読み手に伝えることが可能な、つまりは、「こことここが上手く表現できて、肝心なコマの絵がしっかり描けていれば」概(おおむ)ね伝わる媒体で、長くなりそうな場合、所々を省(はぶ)いてスマートにできます。ページ数がいつも限られているので、ネーム(漫画の設計図)を描く段階でのこの省いていく作業は、必要不可欠なのです。
一方、文章の場合はと言うと、自分が不慣れなせいもあって、『省いていく作業』が中々できないでいます。提示していく情報として、「今回はこの辺りまで描いてみよう、進行させよう」と考えて書き始めるのですが、いつもその半分程しか達成できないでその回を終わるのがほとんどです。更には、ページ数などの束縛がないせいか、後で閃(ひらめ)いて盛り込んでみたくなったことやディテールを付け加えたくなってしまい、文字数がどんどん増えていくわけです。例えば、キャラクターなどは描いているうちに愛着が湧いてきて、予定以上に動かしたくなってしまうのです。
もっとも、お話を最後まで全て描き終えてから何度も推敲(すいこう)し、納得したものをアップデートしていけば、上に書いた様なことにはならないのでしょうが、そうしたらまるで仕事になってしまい、時間のやり繰りができなくなってしまいます。
書いてきたことは所詮言い訳に過ぎませんが、このお話に長々と付き合っていただいている皆さんには本当に感謝しております。このお話ももう終盤にさしかかっています。あと何話になるかは明言できませんが、必ず終わらせます。
どうかあたたかい目で見守っていただければ、嬉しいです。