アメリカからやって来た冒険と大冒険 前編

テレビアニメが黎明期を過ぎ、小学生だった私の日常に欠かせない存在になっていた頃の話です。
アニメは国産のものだけではなく、外国特にアメリカで制作された作品がたくさんブラウン管に登場していました(古い表現でわかるかな?)。「ポパイ」や「トムとジェリー」、「チキチキマシン猛レース」などはご存知の方も多いでしょう。日本語への吹き替えは当たり前ですが、日本オリジナルの主題歌がしっかり作られているものもあり、かなりの存在感があった事は確かです。
数知れない輸入作品群の中、記憶に残るいくつかのシーンが今も脳のあちこちを刺激し続けている‥‥そんな二つのアメリカ産アニメをこれから紹介してみたいと思います。

最初のひとつは「JQの冒険」です。
科学者を父に持つジョニー・クエスト少年が、父や仲間とともに世界を旅し様々な冒険をすると言うお話です。
SFあり怪奇趣味ありの色々な要素が詰め込まれていて、今にして思えばまるで当時のアメリカ娯楽映画のカタログのような作品でした。

無表情にただゆっくりと一歩一歩しかし着実に歩を進めてどこまでも追ってくるエジプトのミイラ男は、忘れられないエピソードです。
さらに、エネルギーを吸収し大きくなっていく透明な謎のモンスター。JQ達はペンキで色を付けようとします。このモンスター、映画「禁断の惑星」の「イドの怪物」を連想させました。
宇宙から飛来した謎の黒い球体。突然表面に大きな一つ目が現れ、上部から数本の長い足が伸びてきてクモのように歩き出します。「新世紀エヴァンゲリオン」に登場する使徒のひとつの雰囲気です。
他に、確か映画「ドクターモローの島」みたいなエピソードもありました。

アメリカ産のアニメは、「トムとジェリー」に代表されるような短い尺のドタバタギャグが多かった気がしますが、そんな中で「JQの冒険」はクールな感じで好きでした。

次回後編へ続く

「アメリカからやって来た冒険と大冒険 前編」への2件のフィードバック

  1. 「JQの冒険」は見た記憶ないですが同じようなシチュエーションの「少年シンドバッド」を見てましたね。主人公がマジックベルトというアイテムで上半身ムキムキになって危機を脱したり、冒険一行に犬がいてその犬に要事を頼むとき報酬のクッキーみたいな食べ物を指の間に挟んで何個でやってくれるか主人公が犬と交渉しているシーンが印象深いです(他の作品の可能性もありますが)。80年前後のテレビ東京18時頃が懐かしいですね「チキチキマシン」や「ポパイ」も。

    最近の読書、首藤瓜於さんの「大幽霊烏賊・名探偵面鏡真澄」(図書館)。昭和初期の精神病院が舞台の作品。入出厳禁の棟の一室にいる「黙狂」と呼ばれる患者の正体は?元漁師の患者が体験した幽霊烏賊にまつわるおぞましい話とは。ラストまで連続殺人が起こるわけでもないしホラーミステリーの範疇に入るか微妙ですがラストのどんでん返しもあり面白かったですね。
    「屍人荘の殺人」今村昌弘さん。図書館で。う~ん。話題作で映画化の話もあるようですが・・。巷で言われているほどではなかった感じです。つまらなくはないですが。恐らくはその何とか推理小説賞の他の候補作よりかはいくらか良かったのでお偉方の目に止まったのではないでしょうか?何かゲームシナリオっぽくて若者受けは良さそうですが。三津田信三さんや澤村伊智さん他自分のお気に入りの作家の作品と比べるとどうも・・・。
    三津田さんの新作「白魔の塔」。まもなく発売なのが待ち遠しいです。

    それではまた来週を楽しみにしております。

    1. コメントありがとうございます。
      80年前後だと私はすでに大学生になっていたので、テレビ離れをしていた時期だったかもしれません。
      その頃のアニメで一番印象に残っているのは「機動戦士ガンダム」でしょうか。
      何の予備知識もなく偶然初回を観る事が出来たわけですが、スペースコロニーに侵入する三機のザクを見てただの兵装した宇宙服の様なスーツだと思っていたところ、それが巨大なモビルスーツだと分かった瞬間新しいロボットアニメの到来を予感した覚えがあります。
      ミステリーは大好きな分野ですが、当たり外れが一番大きいのもこの分野です。
      以前は「〇〇の殺人」というだけで手が伸びたものです。
      また新しい情報知らせてください。

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