私がブログを始めた理由は、もちろん皆さんに様々知っていただく事と同時に、齢を重ね漫画から離れていた時期も長く、過去にしてきた自分の仕事をそろそろ整理し振り返っておく必要を感じたからです。
原作がある作品は「リアイティー回想記」で紹介済みの「夢十夜」や「高野聖」などがありますが、中でも原作が新しく著作権上今後も全編をお目にかけることが難しいであろうクライヴ・バーカーの作品を今回は紹介してみようと思います。
クライヴ・バーカーはイギリスの小説家で当時、世界幻想文学大賞と英国幻想文学大賞を受賞した若手モダンホラーの騎手として注目を集めていました。
1986年後半、集英社文庫からホラー短編集「血の本」シリーズが随時出版されることとなり、私のところに宣伝を兼ねてその中から数作品を漫画化するお話が舞い込みました。
担当編集者さんから手渡されたシリーズ最初の一冊目は「ミッドナイト・ミートトレイン」。この中から一作を選択する権利を与えられ、私が選んだのは「丘に町が」でした。
内容はユーゴスラビア南東部を旅する若者二人が出会う驚愕の祭りを描いたもので、町の名を持つ巨人が登場し悲劇が生まれます。私がこの作品を選んだのはヴィジュアルとして十分にアピールできると考えたのと、今まででにない発想がそこにあったからです。
掲載された雑誌はヤングジャンプ ザ・グレート青春号で31ページの読み切りでした。今回アップした2Pは最初と最後のページです。
原作は絶版状態ですが入手可能だと思います。具体的なストーリーについては作家の端くれとして詳しく書けないので、興味のある方は探して見てください。
次回は同じくクライヴ・バーカー原作「下級悪魔とジャック」について書いてみたいと思います。
先生がコミカライズされていたのは知っていましたが残念ながら掲載時のを読んだことはありません。クライヴ・バーカーの血の本シリーズ。懐かしいですね、「ミッドナイト・ミート~」はじめ何冊か購入し読んでました。
各作品の詳細は忘れましたがとてもグロテスクで残酷な内容ながら発想がすごいなと感じたのと面白かったのを覚えています。古本屋でもなかなか見たことないですね。レア物になっているのでしょうか。
「丘に町が」ですが村人たちの遺体で構成された巨人でしたっけ?うろ覚えですが凄い話でした。網野先生のコミカライズした作品もまたいつか国会図書館に行く機会があれば探索しゲットしたいですね。
それではまた。
コメントありがとうございます。
血の本シリーズは全部で6冊文庫で出版されていて、中古ですが安価で手に入るみたいですよ。
巨人は生きた人達で構成されていて、町の名はポジュエヴォとポポラックでそのまま巨人の名前となってました。
今振り返ってみてもすごい発想です。