お問い合わせのお返事

H・Mさん
お問い合わせありがとうございます。
お書きの内容は間違いなく私の作品「橋」です。
「週刊ヤングジャンプ」シリーズ連載「リアリティー’88」の中の一話で、好評だったので後に加筆して増刊号にも掲載されました。リアリティーの単行本に収録されなかったのは私の判断ではないのですが、伝奇物の色合いが強かったからかもしれません。
今後、再度ご覧いただく機会を前向きに考えたいと思います。

木霊 continue (1)

単行本「巨人真伝トキ」に収録された短編読み切り「木霊」は、私の描いてきた漫画の中でも一番いろんな方に褒めて頂いた作品で、週刊ヤングジャンプシリーズ連載の道を切り開いてくれた作品でもあります。
さらに言えば実写ドラマ化された唯一の作品です。

週刊ヤングジャンプ(35号)でホラー特集をするという事で原稿の依頼を受けたのが1987年初夏のことでした。
締め切りまで一ヶ月、与えられたページ数は20。特集に同時掲載されるのは何とホラー界のビッグネーム日野日出志先生の作品だと聞かされ、チャンスであると同時にこれは頑張らないと太刀打ちできないぞと奮起しました。

ストーリーをきちっと語りきるには20Pでは難しいと考え、細かな設定や説明を加える事をあえて止めにし、構成とアイデアだけで、見せ場をたたみかけていく事で最後まで読ませてしまう娯楽作品はできないものかと知恵を絞りました。

思いついたのが「地図」をうまく使った表現と映画「エイリアン」(リドリー・スコット監督のシリーズ最初の作品)の中盤あたりのエピソードからの投影でした。

漫画の中で「地図」を使う事がどういう効果を生むのか、映画「エイリアン」のどのシーンを投影したのか、次回はその辺のことを具体的に書いてみようと思います。