新人作家時代の素描 (3)

「歪みの構図」でデビューを果たしたものの、その後しばらくが今振り返ってみて一番苦しんだ時期だったように思います。

大学を卒業し既に社会に出ていた訳で、この世界で何とかしていかなければというプレッシャーが生まれていました。
更に自分の個性を見つめ直し、方向性を決め足固めをする必要を感じていました。
以下の絵はそんな模索の時期に描いたネームのトビラ絵や設定・イメージ画の一部です。

 

 

 

 

 

 

 

前回紹介した「俺の岬」などモノにならなかった作品、形になった作品様々です。

ここで一つの光明を見出せます。
提出したネームが当時の副編集長に「傑作」の評価をいただき本誌掲載が決定します。すぐに原稿執筆にとりかかりました。
その作品が「reality」です。

 

 

やっと抜けだせた長いトンネル。
私が「reality」を実質のデビュー作と考える所以です。